キックボクシングはプロレスを見習え

RIZIN

平本蓮がまたSNS上でやりあってるみたいですね。こちら以前の記事で平本選手の次戦について予想しているのですが、それには明確な理由がありました。それはこのカードならストーリーが作りやすいだろうという事です。格闘技だけでなくスポーツ全般において言える事ですが、そこに至るまでのストーリーはとても重要な要素です。もちろん本番で感動を与えるのも重要なのですが、それと同じくらいに重要なのがそこに至るまでのストーリーです。これは実はプロ、アマ問わずそうです。

なぜストーリーが重要なのか

スポーツというのは広義の意味ではエンターテイメントの範疇です。見る人を楽しませ、感動を与えるもの。実力があればいらないと思われる方もいますが、例えば井上選手ですら普通の試合と対ドネアではそこに生まれる熱量も動くお金の量も変わってきます。ドネアも確かに実力は折り紙付きですが、これが実力の落ちるカシメロでも、もし対戦が決まればそこに生まれる熱量もお金の量も凄いことになるはずです。なぜならそこにはストーリーがあるからです。素行の悪いカシメロをヒーローである井上がKOで倒す。これはメディアもストーリーを作りやすいしファン同士でもどんなふうになるか、試合決定から当日まで盛り上がるはずです。(個人的にはこのカード今も昔も興味はありません)

これはどんなスポーツにも言えます。国技と言われる相撲もそうだし、現代に於いては武道もアマチュアスポーツもそうです。だから甲子園や箱根駅伝には莫大なお金が動くわけです。歴史が紡いできたストーリーがあります。

格闘技界はプロレスを見習え

プロレスはストーリー作りがとても上手です。試合に至るまでのファンの盛り上げ方、実際の試合でのファンの盛り上げ方。ファンが試合当日まで気持ちが盛り上がるようにそこに至るまでの筋道をちゃんと作ってくれてます。点同士がちゃんと繋がって線になり、連続することで長く楽しめるようにしてくれてます。

キックボクシングも発祥時はそうでした。打倒ムエタイというストーリーに国民は熱狂し、その視聴率は凄かったそうです(残念ながら当時を知らない)。ですが、その後のストーリーを作らなかった為に、打倒ムエタイというコピーにずっとあぐらをかいてその後長い冬の時代を過ごしています。

平本蓮はストーリーを理解している

今のキックボクシング界、MMA界でそこを分かって行動しているのはおそらく皇治選手、平本選手、それと朝倉選手くらいじゃないでしょうか。次この選手とやればその次こういうストーリーが生まれる。さらにこうすればその次も、といったようなエンターテイメントとしての格闘技をやっています。興行ごとの点と点ではなく、線として考えられる選手です。あ、青木選手もそうですね。だからこういった選手は運営から重宝されるんです。運営はより多くの人により長く自分達の興行を見てほしい。ですがそれはそこに所属する選手も同じはずです。プロなら誰だって出来る事ならその世界だけで食べていけるようになりたいと願っています。その為にそのスポーツが発展するのに必要な要素の一つとして重要なのがストーリーです。一連の流れの上でさぁ本番どちらに軍配が上がるか、これこそがスポーツの醍醐味だと思います。

今回私が次戦は白川選手かなと予想したのは(この時は白川選手の怪我の事は知りませんでしたが)、平本選手がそこを分かっていると思っていたからです。怪我の事は知らなかったので次戦で実現するかは分かりませんが、このカードは遠くないうちに間違いなく組まれます。

SNS上でのやり取りの内容が倫理的にどうなのかというのは個人的には触れませんが、現実としてこのカードが組まれる興行は間違いなく成功するでしょう。なぜならそこにはプロレス的要素があるからです。

プロレスをやる、というとたまに八百長とかそういう捉え方をする方もいますが、そういう意味ではなく、私はキック界やMMA界にもっともっとプロレスをやれて、実際に実力もある選手が出てきて欲しいと願っています。


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