▼メインイベント(第17試合)RISE世界スーパーライト級(-65kg)王座決定戦 3分5R無制限延長R
ペットパノムルン・キャットムーカオ(タイ/Kiatmoo9/GLORY世界フェザー級王者)
vs
原口健飛(FASCINATE FIGHT TEAM/RISE DEAD OR ALIVE 2020 -63kgトーナメント優勝、第6代RISEライト級王者)

6-4でペットパノムルン選手の判定勝ち
ベッタベタの予想ですみません。がしかし、今回は正直原口選手の勝ちの目はかなりあると思っています。元々原口選手はこの階級では世界トップ中のトップの下くらいには入ると思っています。もちろんペット選手はトップ中のトップなんですが、二人の実力差はコンディションや組み立て方次第では原口選手にも勝ちの目があるくらいの距離です。ですのでペット選手のコンディションがそこまで良くなく、原口選手のコンディションと組み立てが素晴らしいかどうか、その辺を具体的にちょっと考えてみます。
ペットパノムルンのコンディションはどうか
これは計量みて分かるようにベストコンディションではありません。筋肉や肌の張り、艶から分かります。ただそこまで著しく悪くはない。要はこの試合のためにガッチガチで追い込んでは来てない、それくらいの仕上がりです。一言でいうと原口選手はちょっと舐められてると言う事ですね。ですがこの辺りは原口選手としてはプラスの要素か。ただし2度目の対戦のタイ人は伝統的に強い。それと夏のタイ人も伝統的に強い。トータルで考えるとベストではないにしてももし勝てれば十分誇れるくらいには強いはずです。
ペットパノムルンは何がどう強いのか
これは一流のタイ人、例えば今で言うとONEのチャンピオンクラスの選手全員に言える事ですね。一見特別なことをしているようには見えないのになぜか強い。動きを見るとそれこそグレゴリアンやアラゾフの方が派手でパワーもあり強そうなのにそれでもなかなかタイ人を差し置いてベルトを巻くことが難しい。
それは一つにはトップレベルのタイ人は攻防一体の動きが出来るからです。動きの全てに理由があり、その動きに無駄がない。そして経験からくる駆け引きの上手さ。それはタイミングであったり距離の取り方の上手さであったり、観察力が優れているといった部分の事です。おそらくこのレベルのタイ人と実際にやりあうと何をやっても無理だと思わされると思います。予知能力でも持ってんじゃないかというくらい事前に動きを読まれているし、先を取られます。これは攻撃力が強いとかよりも心を折られます。何をやっても無駄。実際に前回の原口選手がまさにそうでした。日本人では那須川選手もこの領域にいますね。
これはムエタイの選手特有というわけではなく、格闘技や武道でもその道のトップの選手と手を合わせた経験がある方は何となく言っている事は伝わるかと思います。
そしてペット選手はその領域にいる選手です。
原口選手のコンディションと組み立てはどうか
コンディションに関してはこの選手はフィジカル面よりもメンタル面が重要だと思っています。以前触れたように事前に絶好調な様子だと逆に不安です。それを踏まえると今回はかなり絶好調で自信ありといった感じですね。こうなるとこちらは不安です。
次に組み立てはどうしてくるのか。前回はサウスポーで最初は行きましたね。ただペットは全くサウスポーを苦にしないのでこれは完全に無駄な作戦でした。後半からオーソドックスに戻しましたが、時すでに遅し。今回は最初からオーソドックスで入った方が良いと思います。どちらも苦にしないのなら少しでも自分がパフォーマンスを発揮出来る方が良いからです。
それと原口選手が勝つには必ずKOを狙いに行くべきです。それも泥臭く。ペット相手に読み合いの将棋を指すような試合をしたら間違いなくまた前回と同じ結果になります。常に自分から前に出て、泥臭くダーティーな展開をした上でKO。これが原口選手の勝ち筋ですね。これ以外ならおそらくまた判定負けです。
まとめ
えーと、結局色々考えてみると今回も厳しいような気がしてきてます正直。ただ具体的に考えてみるまでは今回はかなり紙一重の差じゃないかと思っていました。原口選手がベストのパフォーマンスを発揮すればおそらく紙一重の差だと思っているからです。そして、その紙一重の差まで迫れたとしても、予想は6-4でペットの判定勝ちです。これは実力実績から言ってもどうしてもそうなります。